From 市野寿宗
金沢市のオフィスより、、、
いきなりですけど、いつも買ってるお気に入りの雑誌があるんですね。いつもはだいたい発売日に思い出してコンビニで買うんです。でも、実はこの雑誌、置いてあるコンビニが少ないんです。
すると、どうなるかというと、車を運転していて「あ、発売日だ」と気づいて、見かけるコンビニを2軒、3軒はしごして、やっと見つけて買うという感じになります。結構大変でした。
ですが、1ヶ月前、住んでるマンションの近くに、絶対にその雑誌を置いてくれているコンビニを見つけたんですよ。なので、最寄りだし、これからはそのコンビニを行きつけにしようと決めたわけです。この雑誌を買うときは絶対にそこで買おうと。
それで、何日か前に、今月の発行日が来たわけです。前回決めたみたいに、意気揚々とそのコンビニに行きました。
そしたら、、、
そのコンビニの入り口ドアに「閉店セール」の張り紙が貼ってあったんです。
「え、、、このコンビニ閉店するの?」
お気に入りの雑誌を絶対に手に入れられて、しかも最寄りで便利なコンビニを見つけて、まだ1回目の発行日なんですが、、、。もう閉店ですか。
結構ショックでした。
ドアを開けて店の中に入ってみると、確かに商品があまり置いてないスカスカな状態。
これ、もしかしたら例の雑誌も置いてない状態なんじゃないか。と思ったんですが、僕を待っていてくれたかのように、最後の1冊が残っていました。
まあよかった。少しほっとしました。
でも、残念な気持ちが拭えないまま、その最後の1冊を持ってレジに向かいました。
これがもう最後になるのか。
そして、いざ会計をしてもらっているときに、レジの張り紙に気づきました。
そこには、「改装リニューアルのため○月◯日まで閉店」の文字が。
おいおい、なんだそういうことだったのか。
改装のために一旦閉店して、3週間後くらいにまたリニューアルオープンするそうです。
それなら、都合のいいことに、次の雑誌の発売日にはまたこのコンビニで買うことができます。
意気揚々と買いに行って→閉店のお知らせでショックを受けて→残念で惜しい気持ちを味わってから→安堵するという、短い時間で流れるように感情が動く贅沢な?経験をしました笑
でも、改めて考えてみると、なんでコンビニの入り口ドアに「改装リニューアルのため閉店セール」と書いておかなかったんでしょうか?
「閉店セール」とだけ書いて、あたかもあの店がなくなってしまうような書き方をしたのでしょうか?
一見、お客の呼び込み、特に新規客の呼び込みをしたいんじゃないかと思いませんか?
「閉店セール」と言って新規客を呼び込んでおいて、実は「改装するだけでまたオープンしますよ」と言って、2回目も来てもらえることを期待している、ということです。
でも、新規のお客さんにとっては、「改装のため」だろうが、そうじゃなかろうが、「閉店セール」に変わりはないわけで、お買い得感があるので入店してくれるはずです。それなら、店のドアに「改装のため」と書いておいてもいいはずです。
じゃあ、僕みたいな既存顧客に向けたメッセージだったのでしょうか。
そう考えると、僕みたいに、何らかの理由であのコンビニを行きつけにしている、言わば“太いお客”に、店の存在価値を改めて認識させるのにすごく効果的な方法かもしれないと思うんですね。
コンビニの店主がそれを想定してあの張り紙をしたかどうかは分かりませんが笑
収益を増やすために新規客を集めるのは大切なことですが、それより先にやるべきことは、常連客を絶対に逃さないことだというのは、あなたもご存知だと思います。
そのために、常連客に定期的にDMを送ったり、メルマガを送ったりと、コミュニケーションをとるのが必要なわけです。
その中で、たまーに、店の存在価値を感じてもらえるようなコミュニケーションの取り方をしてみるというのも、いい方法かもしれませんね。
もちろん、やりすぎは逆効果だと思いますし、そのために閉店する必要もありませんが笑
PS.
後日そのコンビニに行ってみたら、「閉店のため半額セール」になっていました。
「閉店するので今抱えている商品を何としても売り切りたい」というのが、やはり本音だったんでしょう笑